
日輪寺は坂東三十三観音の中で最も北に位置し標高も高いところにあることから、遙拝ですましてしまう人がいたほどの難所で、そういった人のことを「八溝知らずの偽坂東」と言われたようです。
ご住職もこのことについて、今でこそ道路が整備されて寺院まで楽に来れますが、冬は雪も深く「八溝知らずして坂東語るな」と言われるほどの難所だったとおっしゃっていました。
日輪寺チェックポイント
- 旧観音堂
- たくさんの地蔵菩薩
日輪寺について
寺伝によりますと、天武の朝(673) 役行者の創建といい、「八溝日輪寺旧記書類写」によると大同二年(807)に弘法大師が八溝川の流水に、香気と梵文とを感得され、再建されたといいます。大師はこの山の姿が八葉の蓮華を伏せた如くであったのと、この山の鬼人を退治された時、狩衣を着た二神・(大己貴神・事代主神)が現われたのを、二体の十一面観音として刻み、日輪・月輪の二寺を建て、観音霊場とされたそうです。仁寿三年(853)慈覚大師の来錫を縁として天台の法流に属し、今日に及んでいるそうです。
日輪寺案内図

日輪寺観音堂

手前の札所標石には、仙道三十三観音第二十四番札所の表示があります。仙道三十三ヶ所観音霊場は福島県に点在する観音霊場ですが、唯一茨城県のこの日輪寺が含まれています。
堂内の左手に納経所が用意され御朱印をいただけます。
中央奥にご本尊が安置され壁面には千社札がたくさん貼り付けられています。
堂内は撮影禁止のため紹介できません。
八溝観音/地蔵菩薩


左右にたくさんの地蔵菩薩が置かれ、中央には左から童子地蔵尊・嬰子地蔵尊・水子地蔵尊が立っています。
日輪寺旧観音堂

こちらは古い観音堂のようですが、昭和60年に巡礼した方の納札が打たれています。

こちらの観音堂内には、ご住職のお話では廃仏毀釈で壊された仏像が安置されているそうです。中央奥に、金色の仏像らしきものが見えます。また中央手前には石仏があるのですが、ご住職の話では当初外にあったものを誰かが中に祀ったとのことでした。
弁財天

五輪塔群

こちらの寺院では、他でよく見るような石仏はみあたらず五輪塔がいくつも佇んでいます。
御朱印

宝印 火炎宝珠に梵字「キャ」
本尊十一面観音の種子
墨書 奉拝 八溝山
キャ(梵字)大悲殿
日輪寺
寺院情報
宗派 | 天台宗 |
山号 | 八溝山 |
寺院名 | 日輪寺 |
御本尊 | 十一面観世音菩薩 |
御真言 | おん まか きゃろにきゃ そわか |
御詠歌 | 迷ふ身が 今は八溝へ 詣りきて 仏のひかり 山もかがやく |
住所 | 茨城県久慈郡大子町上野宮字真名板倉2134 |
電話 | 02957-7-0552 |
アクセス
足をのばせば

八溝嶺神社

八溝山展望台
展望台からの眺めはすばらしい

袋田の滝
コメント