水澤寺チェックポイント
- 仁王門と狩野探雲の絵
- 六角堂(二重の塔)
- 十二支守り本尊
- 豊家一神
- 龍王弁財天
- 観音堂裏側の二十八部衆像
水澤寺について
- 水沢観世音は今を去る壱千四百年前の創建にして推古天皇、持統天皇の勅願の古刹にして坂東十六番観音霊場として知られる
- 御本尊は伊香保姫の御持佛十一面千手千眼観世音菩薩を御本尊として七難即滅七福即生の御利益顕著なり
- 現在の建物は元禄年間より三十三年の辛苦によるものにして此地東京へ三十六里、日光へ三十六里、善光寺へ三十六里と言う崇要なる霊地なり
- 縁日としては毎月十七日、十八日 大祭としては正月初詣並に 二月節分祭は盛大に執行す
- 開運六角堂は六地蔵尊を安置し我が国に於ける地蔵信仰の代表的建物にして重要文化財なり
六道輪廻の相を表し即ち過去が現在を作り現在が未来を作る事を教えているのである
(案内看板より)
水澤寺案内図
釈迦堂
訪れた時には閉館中で拝観できませんでした。
釋迦堂安置佛は案内看板によると
・仁王尊
・釋迦三尊佛
・釋迦如来
・文殊菩薩
・普賢菩薩
・円空佛 (阿弥陀如来座像)
・二十八部衆像(千手観音眷属)
・坂東三十三観音霊場佛 となっております。
水澤寺納札堂
納付堂内には不動明王像が祀られています。
十二支守り本尊
十二支守り本尊とは干支にちなむ生まれ歳に、それぞれ守り本尊があると言われ、この自分の守り本尊にお詣りすることにより開運招福・所願成就を得ることができると言われております。
守り本尊向かって左より
・子歳生まれの守り本尊「千手観音菩薩」
・丑、寅歳生まれの守り本尊「虚空蔵菩薩」
・卯歳生まれの守り本尊「文殊菩薩」
・辰、巳守り本尊「普賢菩薩」
・午歳生まれの守り本尊「勢至菩薩」
・未、申歳生まれの守り本尊「大日如来」
・酉歳生まれの守り本尊「不動明王」
・戌、亥歳生まれの守り本尊「阿弥陀如来」と並んでおります。
十二支守り本尊の奥には二十一夜念仏供養塔があり、その隣には七福神が並んでいます。
向かって左より、毘沙門天・福禄寿・布袋尊・大黒天・恵比寿天・弁財天・寿老人となっています。
水澤寺手水舎
手水舎には亀に乗った観音さまがお出迎えしてます。
水澤寺仁王門
仁王門は裏側から二階へ上ることができますが、かなり狭く急な階段となっています。
二階には釈迦三尊(釈迦如来坐像・文殊菩薩座像・普賢菩薩座像)が鎮座し後ろに十六羅漢像が祀られています。
羅漢は正しくは阿羅漢といい最高位の修行僧や釈迦の高弟に与えられた称号とのことで、仏法護持を誓ったのが十六羅漢だそうです。
十六羅漢は半託迦尊者・蘇頻陀尊者・因掲陀尊者・迦哩迦尊者・伐闍羅弗多羅尊者・那伽犀那尊者・諾矩羅尊者・
跋陀羅尊者・囉怙羅尊者・注荼半吒迦尊者・阿氏多尊者・迦諾迦跋釐堕闍尊者・賓度羅跋羅惰闍尊者・迦諾迦伐蹉尊者・戎博迦尊者・伐那婆斯尊者です。
この仁王門は、江戸時代天明7年に完成したと思われています。
三間一戸楼門で彫刻に彩色を施し一階天井には江戸時代狩野派の絵師で「上野法眼」の称号を持つ狩野探雲の絵が見られます。
仁王門には風神・雷神像も安置されてます。(風神・雷神の起源はインドの神ですが、その尊容はインド的ではなく日本中世の俗信的空想によって想像されたもので、二十八部衆とともに千手観音の守護にあたるとされています)
仁王門をくぐり抜け石段を登った先の右手に納経所があります。
水澤寺鐘楼
古来鐘の音は佛のみ声とも云われ朝な夕なの鐘の響きは大自然に感謝し過去の無数の佛にご回向を申すことだそうです。観世音菩薩の信仰は大自然と共に生きる事を教え、特に大和の鐘と命名し鋳造で名高い高岡市に発鋳し完成したとのことです。(記念碑より一部抜粋)
龍王辨財天
龍王辨財天が池の張横に鎮座しその奥には千手観音像があります。
龍王辨財天の案内には「此の水は 当 水沢観世音の霊泉にて財を施し病を療し天寿を全うする事は龍王弁財天の示す処也」とあります。
弁財天の隣には 豊家一神があります。
豊家一神は「山水に住める蝦蟆の陰霊を祠り豊家一神と称す。この体に一杯の水を注ぐとき、諸願成就す。」とあります。
六角二重塔と弘法大師堂
元禄年間に建立された六角二重の塔で、回転する地蔵尊(地獄道、餓鬼道、畜生道、修羅道、人間界、天人界の六道を守護する地蔵尊)を左に3回廻すことにより願いが叶うと言われているそうです。また、中にはお経が収められており廻すことにより全て読んだことと同じ功徳を得られるとも言われているそうです。
この六角二重塔は、地蔵堂、六角堂とも呼ばれ、 六地蔵を六角輪転の台座に安置し、二層に大日如来を安置した独特の形式です。下層の一辺は2.727メートル(九尺)、上層の一辺は1.364メートル (四.五尺)と半減していて、上層柱間が下層柱間の二分の一となる多宝塔の木割に似ており、相輪も多宝塔形式に類似しています。また、回転部分は経蔵内の輪蔵の形式を用い、意匠全体は禅宗様式に統一するという優れた構造になっています。昭和55年に屋根の葺き替え工事を実施したところ、相輪の心柱墨書の中に「千時文化十四歳、 丁丑 六月吉辰」の文字が見つかりました。なお、六地蔵には宝永五年(1708)、正徳二年(1712)、正徳五年の銘が記されたものもあります。(案内看板より)
水澤寺観音堂
観音堂は本尊に千手観世音を祀る坂東札所観音堂の典型的な様式です。江戸時代天明7年の建築と思われ、正面向拝、軒唐破風は近代建築特有の華麗さを表し、全体的には中世の建築様式を残す手法を用いています。五間堂として県内でも重要な遺構です。
阿弥陀如来像は江戸初期の頃、全国を遍歴した僧円空がこの地に立ち寄り残した一刀彫りの如来像です。材質は杉で木目を生かした荒削りに素朴な美しさが感じられます。
観音堂内は祈願・供養を申し込まれた方のみ入ることができ、通常は堂内を拝観することはできませんが、所々中を見ることができる窓がありますので覗いてみました。
観音堂正面には千手観音菩薩が鎮座しております。
以前は気が付きませんでしたが、広縁を歩いて後ろ側へ行くと阿弥陀如来を中央に配し二十八部衆像が安置されています。見えている部分では16天が置かれ右側には如意輪観音が祀られています。
名称札がおかれていて確認できたのは以下の12天です。もう一つ札があったのですが、暗くて判読できませんでした。
那羅延堅固
難陀龍王
摩睺羅
乾闥婆
散脂大将
婆藪仙人
大弁功徳天
毘楼勒叉
五部浄居
神母女
密迹金剛士
金大王
観音堂左手にある石段を登ると飯縄大権現があります。その奥へ少し進むと万葉歌碑「伊香保ろのやさかの堰堤に立つ虹の顕ろまでもさ寝をさ寝てば」があります。
水沢の観音杉
樹齢がおよそ700年と推定され、目通り周囲5.1メートル、高さ38メートルの巨木です。
御朱印
宝印 蓮華座に火焔宝珠
上段梵字
中央 聖観音
左下 毘沙門天?
右下 不動明王
下段梵字
一番左 ?
左から2番目 聖観音
中央 千手観音菩薩
右から2番目 十一面観音菩薩
一番右 馬頭観音
墨書 右 奉拝 上野国
中央 千手観音菩薩種字キリク 千手大悲閣
左 水澤寺
寺院情報
宗派 | 天台宗 |
院・山号 | 無量寿院 五徳山 |
寺院名 | 水澤寺 |
御本尊 | 千手観世音菩薩 |
御真言 | オン・バザラ・タラマ・キリク |
御詠歌 | たのみくる 心も清き 水澤の 深き願いを うるぞうれしき |
住所 | 群馬県渋川市伊香保町水沢214 |
電話 | 0279-72-3619 |
公式HP | https://mizusawakannon.or.jp/ |
アクセス
足をのばせば(おすすめ)
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