沼田横堂三十三観音札所

沼田横堂三十三番札所の縁起

利根郡誌に紹介されている内容を紹介すると
「當郡に三十三所順禮札を打つ。是西國坂東秩父百番の外なり。亂世の時節他國遠方へ参詣することならず。
壹つの後生かくる故、當郡に順禮し、二世の本懐を遂ぐる也。正慶元年に始れり。然れども亂世の時節なるゆゑ、中絶したること度々に及べり。中頃發知道康、久屋芳椿聖祐鏡と云ふ者、大永二年壬午六月二十七日として打たる札まれに有けれども、一圓何の證跡もなき所多し。我布施觀音の縁起を見るに、元和改元乙夘年布施の鄕始り、同年に三十三所の札打始めたりと有り。其人誰とか云ふ。布施中興開山良正法印也。當所を谷中と申し候へども、仔細有て布施の號始り、此時住院良正法印といふ過去帳に見えたり云々。」とあります。

順礼をする前に

群馬県内に巡礼札所めぐりは何か所かありますが、ローカルな場所の札所が好きなので沼田横堂の巡礼を始めました。(坂東三十三観音霊場巡りの途中でしたが、残る札所が比較的遠い場所ばかりとなってしまったため、そちらは機会をみて訪れたいと思います)
沼田横堂札所巡りは地域が(旧)利根郡にあたるため、「利根三十三所観音霊場」とも呼ばれたそうです。

当札所についてしらべている中で、順礼について群馬県誌資料編12にて以下の出来事を知りました。
太平の世の中になった元禄以降巡礼者が一般化して多くなり、行楽化、娯楽化したため幕府役人から村々の名主に回文があてられたそうです。
「近年関東筋の村々において、新四国八十八ヶ所と唱え、銘々が組合を作り寺院または村持ちの鎮守社地などへ新規の小堂を建て、弘法大師の像を安置することが多くなっている。また村々の者たちが申し合いをし、巡拝と唱えて多人数で横行し、相互に接待などと称して酒食などをも行なっている。このため、農業を怠るのみならず、自然と不取締りの儀も生じていると聞こえている。右のような小堂などを自儘に作り、新たな神事・仏事を行うことは心得違いであるので、寺院の分は寺社奉行から沙汰をするが、それ以外の村持ちの場所における百姓の小堂は、村役人の立ち会いのうえ速やかに取り払い、今後は仏事・参詣に事寄せて遊興がましいことを企て、農業を妨げることがないようにしなさい」
とのことでした。札所巡礼が生きる上で楽しみとなっていたのでしょうね。一方苦しい生活をされていた人にとっては、やはり救いを求める場となっていたと想像いたします。


札所を順礼するにあたり、前もって札所場所を確認しコースの確認や見ておきたい情報を調べ、見落とすことにより再度確認に訪れることが無いようにと常々思うのですが、あとから知らなかった情報を知り結局再度訪れることが今まで何度もあります。(その都度、このホームページにはその情報を追加してますが・・・)
可能な限り知りえた情報は掲載します。マイナーな観音霊場かもしれませんが、巡礼前の参考書となれば幸いです。

札所一覧

札所番号 ご本尊 札所名/住所 札所(利根郡誌) 札所(群馬県史)
札所1番 十一面観音 用樂寺千手院
利根郡みなかみ町布施368-10
布施用樂寺十一面 布施 用樂寺
札所2番 観世音大士 岩淵辻堂
利根郡みなかみ町西峰須川2680
須川岩淵辻堂 岩淵 村入口道端
札所3番 聖観音 奥平観音堂
利根郡みなかみ町入須川
須川奥平 入須川 おく平
札所4番 聖観音 奥田観音堂
利根郡みなかみ町東峰
峯須川奥田 須川 ミねのおく田
札所5番 馬頭観音 駒形山観音堂
利根郡みなかみ町須川
須川駒形馬頭 須川 こまかた
札所6番 聖観音 大羽山観音堂
利根郡みなかみ町猿ヶ京温泉
宮野大羽山 猿ヶ京 ミやの大ばさん
札所7番 十一面観音 池野原観音堂
利根郡みなかみ町新巻
池野原體楽寺十一面 池の原(体楽寺)
札所8番 聖観音 但馬院観音堂
利根郡みなかみ町新巻486
新巻小竹井 新巻 小田貝
札所9番 聖観音 羽場観音堂
利根郡みなかみ町羽場333
羽場観音寺 羽場 観音寺
札所10番 聖観音 橋壁観音堂
13番へ合祀
利根郡みなかみ町月夜野1697
淵尻橋壁 淵尻 橋壁
札所11番 馬頭観音 森原観音堂
利根郡みなかみ町小川
森原馬頭 森原 山根の堂
札所12番 聖観音 建明寺
利根郡みなかみ町湯原985
湯原寺 湯原 湯原寺
札所13番 聖観音 小川洞観音堂
現在札所は 嶽林寺
利根郡みなかみ町月夜野1697
小川洞 小川 小川坊
札所14番 聖観音 明徳寺
利根郡みなかみ町後閑1478
後閑澤浦 後閑 沢浦
札所15番 十一面観音 正行院
沼田市宇楚井町500
宇楚井清水寺 宇楚井 清水寺
札所16番 十一面観音 荒井堂
沼田市石墨町
石墨荒井 石墨荒井 穴観音
札所17番 十一面観音 岩屋堂
沼田市佐山町2136
佐山岩屋 上佐山
札所18番 聖観音 観音寺
沼田市下発知町332
発知観音寺 下発知 観音寺
札所19番 十一面観音 岡谷観音堂
沼田市岡谷町
岡野谷馬頭 岡ノ谷
札所20番 聖観音 町田坊観音堂
沼田市町田町428
町田観音寺 町田 観音寺
札所21番 十一面観音 三光院
沼田市柳町392
沼田堤 沼田柳町堤
札所22番 聖観音 岩井堂
沼田市上久屋町
久屋岩井堂 下久屋 岩井堂
札所23番 千手観音 松尾観音堂
利根郡昭和村生越
生越清水松生の
観音千手座像
生越松生
札所24番 馬頭観音 池野入観音堂
沼田市白沢町上古語父1063
古語父池野入 古語父 いけのいり
札所25番 聖観音 雲谷寺
沼田市白沢町高平1482
高平殿敷 高平 とのしき
札所26番 聖観音 辻堂観音寺
沼田市白沢町生枝1227
生井辻堂正観音 生枝辻堂 寺門堂
札所27番 聖観音 昌龍寺
沼田市利根町大原722
追原大ならふ 大原大ならふ
札所28番 如意輪観音 浮島観音堂
沼田市利根町追貝
追貝浮島 追貝 うなしま
札所29番 聖観音 永福寺(現御座入観音堂)
利根郡片品村御座入
御座野入 御座入
札所30番 十一面観音 花咲観音堂
利根郡片品村花咲
花咲 華咲
札所31番 聖観音 小川大御堂
利根郡片品村東小川
小河大御堂 上小川 大ミどふ
札所32番 聖観音 音昌寺観音堂
利根郡片品村越本1267
腰本中田 腰本中田
札所33番 聖観音 大圓寺
利根郡片品村土出886
土出大圓寺 小中 大円寺



各札所のリンク先には御詠歌を掲載しておりますが、上段の御詠歌は利根郡誌で紹介されているもので、下段の御詠歌は群馬県史資料編12で紹介されているものです。

沼田横堂三十三観音札所

沼田横堂札所二十八番 浮島観音堂

浮島観音堂は吹割の滝の北にある浮島橋を渡ったところにあります。 浮島観音堂 浮島如意輪観音の由来中央上段の木彫り(金箔塗り)の観音像が浮島如意輪観音です。この観音像は古くから名匠左甚五郎の作と伝えられてきました。左甚五郎は、寛永時代の日光東...
沼田横堂三十三観音札所

沼田横堂札所三十三番 大圓寺観音堂

札所結願にふさわしい立派な造りとなっている観音堂です。 本堂 参道の両脇には、百番供養塔と三界萬霊塔の文字がありますが、それぞれ横に禁葷酒入山門と禁売買人出入と刻まれています。札所22番の御本尊を保管している孝養寺には似た文字で禁藝術売買之...
沼田横堂三十三観音札所

沼田横堂札所三十一番 小川大御堂

観音堂 木像 東小川大御堂の観音像この聖観音菩薩は檜の一本彫で像高107cm 光背の高さ135cmである光背に「文明十八丙午年三月十一日 和泉」の墨書銘があり 造像年代の文明十八(1486)年と作者名の和泉が明らかである点で中世彫刻、とくに...
沼田横堂三十三観音札所

沼田横堂札所二十九番 御座入観音堂

御座入観音堂 観音堂は間口1間半・奥行き1間半の造りで中の床などまだ新しい感じです。堂内は中央に赤い服を着た木造の観音様と両脇にも木造の観音様と思われる仏像があります。更に右の隣には昔の御座入観音堂と思われる写真が置かれています。 観音堂の...
沼田横堂三十三観音札所

沼田横堂札所二十番 町田坊観音堂

『薄根村誌』等によると、町田坊は天台宗西京聖護院末派に属し、天仁元年(1108)に修験万福院良圓によって開基・創建され、幕岩山町田坊と称し、後に観音寺と号した。過去に何度も火災に見舞われ、近くは文政十三年(1830)に焼失し、天保三年(18...
沼田横堂三十三観音札所

沼田横堂札所三十番 花咲観音堂

登戸住民センターが札所となっているせいか、納札を案内板の柱に打っています。 登戸住民センター 登戸住民センターへの階段入り口脇に 御詠歌碑があります。群馬県史などに掲載されているのと少し表現が違っています。「むらさきの 雲たつ山を 越えゆけ...