沼田横堂札所二十五番 雲谷寺

雲谷寺参道

雲谷寺の参道 左には「不葷酒入山門」の石塔があります。寺号石標の文字が読めません。「武尊山峡出□道」「雲谷寺□無□門」本堂にも掲げられていました。

雲谷寺山門

雲谷寺山門

山門には武尊山の扁額が掲げられており、手前両脇には金剛力士石像があります。更に手前左手には「三界萬霊十方至聖等」と刻まれた石塔があります。

雲谷寺本堂

雲谷寺

本堂中央上部には舎那場と書かれた扁額があり、その下には見事な彫刻があります。両脇には獅子の彫刻と思われるもので中央は授戒会をあらわした彫刻でしょうか。払子を持つ僧侶と巻物のようなものを授けるような恰好をしている人、ふれひしている人の彫刻です。

札所の御本尊は聖観世音菩薩ですが、堂内中央の御本尊と思われるところには両側から幕がかけられていて、そばに行かなければわからない状態なので、聖観世音菩薩かどうかはわかりませんでした。更に左側にもなんの仏像かわかりませんが厨子が開かれた中に確認できます。

雲谷寺扁額

十三佛・石仏群

十三佛石像

駐車場と思われる場所の端に十三仏像が鎮座しています。
十三仏像は向かって右から不動明王、釈迦如来、文殊菩薩、普賢菩薩、地蔵菩薩、弥勒菩薩、薬師如来、観音菩薩、勢至菩薩、阿弥陀如来、阿閃如来、大日如来、虚空蔵菩薩と並んでいます。

石仏群

参道右側には如意輪観音・馬頭観音・地蔵菩薩・青面金剛他が並んでいます。 参道左側には如意輪観音・地蔵菩薩・地蔵菩薩・馬頭大士・馬頭観世音・二十一夜供養塔が並んでいます。

高雲観世音菩薩

本堂の左奥には涅槃堂があり中央奥には釈迦如来が鎮座しており、まわりには位牌と骨壺が置かれています。
その左手に高雲観世音菩薩が岩の中に佇んでいます。

十王堂

十王堂

十王堂内を除くと石仏が周りを取り囲むように置かれています。中には入りませんが、真田の六文銭の幕がかけられていました。

五輪塔

五輪塔

南北朝時代の主将新田義貞の嗣子新田義宗は、いとこの脇屋義治と正平二十三(1368)【北朝暦応安元】年上越国境で挙兵し、足利軍との戦いで敗死、義治は出羽国に逃れる。
義宗の討死後、義宗の執事であった船田長門守経政(新田義貞の執事船田善昌の子)は、うつぶしの森の北方、ここ雲谷寺の高台に義宗の墓を建てた。
三基の内、中央無銘の塔が義宗の墓と伝えられている。右の塔は、船田長門守経政の墓といわれる。逆修塔と刻んであるところから、経政は生き永らえたわが身の逆修に託して、故主や多くの同僚のためにその三回忌である建徳元(1370)【北朝暦応安三】年に、この古戦場近く五輪塔を建てたものだと思われる。左の塔には聖慶禅尼生年二十八とあるがいかなる人物が定かでない。塔は現在地より下手土中に埋もれていたものが、墓地改修にあたり発見され、現在地に移された。(案内看板より)

アクセス

境内案内図

雲谷寺案内図

札所情報

堂名
寺院名武尊山 雲谷寺
御本尊聖観世音菩薩
地蔵菩薩
御真言オン・アロリキヤ・ソワカ
御詠歌高平や ふもとのしきの 観世音 二世安楽の ちかひたのもし
高平や ふもとのしきの 観世音 二世安楽の ちかいたのもし
住所群馬県沼田市白沢町高平1482
電話0278-53-2635

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