沼田横堂札所十番 橋壁観音堂 (現 嶽林寺)

橋壁観音堂は現在無く、札所10番は嶽林寺となっています。

嶽林寺の高台より

橋壁観音堂のあった場所と思われるところが「しの木氏の上州札所めぐり」に掲載されています。その場所を探し当て行ってみました。

橋壁観音堂跡

この場所はグーグルのストリートビューで探したのですが、おそらくここかなと判断したのは、斜面の上のガードレールと4本くらいの杉の木、電柱の位置から推測しました。紹介されていた場所と確信したのは、訪れたときに写真に写っていた倉庫と民家の屋根がそのまま残っていました。
念のため民家の形を確認しようとあぜ道を入ってみましたら、なんと札所跡の標柱が立っていました。

橋壁観音堂跡

札所情報

堂名橋壁観音堂 (現 嶽林寺)
寺院名
御本尊聖観世音菩薩か十一面観音菩薩
御真言オン・アロリキヤ・ソワカ
御詠歌極樂へ ゆくはしかべの 観世音 こがねの岸に 渡し給へや
極楽へ ゆく橋かべの 観世音 こかねのきし岸に 渡したまへや
住所
電話

嶽林寺がくりんじ

嶽林寺

沼田横堂三十三観音札所の十番と十三番は現在嶽林寺となっています。
どちらも廃寺になるときご本尊は、嶽林寺に移されたらしいのですが、沼田横堂三十三観音札所という情報は見つかりませんでしたので、お駒堂もしくは本堂に安置されているのと推測いたします。
二度目に訪れた時にご住職にお話を伺うことができました。
沼田横堂の十番と十三番の御本尊はお駒堂にあるのでしょうかと尋ねましたら、仏像がたくさんありどれがそうなのか、はっきりしないとのことでした。だだ本堂内の左側に十一面観音菩薩が安置されていて、この仏像が嶽林寺の一番古い仏像と伺いました。
橋壁観音堂跡地に書かれていたのは十一面観音菩薩でしたので、もしかしたらこの仏像が橋壁観音堂から移されたご本尊では、と想像いたしました。

嶽林寺 お駒堂

嶽林寺お駒堂

お駒堂には「新上州観音霊場三十三カ所 第二十七番 嶽林寺」の木札がかけられています。
階段の右側には報徳観世音の石塔が建っています。
入口の左には十三番の納札が打たれています。

お駒堂について
このお堂は、享保年間(1730年頃)に小川出生の市兵衛(庄三郎)が娘のお駒(お熊) 供養の為に建てたものである。
働き者の市兵衛は日本橋新材木町の材木問屋白子屋(白木屋・城木屋)へ婿として迎えられ妻おつねとの間に生まれたのがお駒である。 白子屋は大店であったが、傾きかけた店を立て直す為娘のお駒に莫大な持参金付きで婿養子を迎えた。これが原因となり起こった一連の白子屋騒動は、世上伝えられる大岡政談の中でも、はっきりと南町奉行大岡越前守の裁きと証明できる史実として世に知られ『近世江戸著聞集』等にも記されている。
享保十二年(1727年)に落着したこの一件は、江戸町民の目には極めて印象的に映ったようである。その為、この事件を題材として浄瑠璃「恋娘昔八丈」が中村座等で上演され大当たりをとり、その後、多くの影響作を生み出し現在も浄瑠璃や歌舞伎が上演されている。尚、父市兵衛が当初は 念仏堂として建てたこのお堂はいつのころからか娘お駒の名前をとり『お駒堂』と呼ばれるようになった。(案内板より)

お駒堂内

堂内は写真を見てわかるように、奥に更に扉がありその奥に仏像が安置されています。
中央の厨子とその右に仏像。左にも厨子があります。更に右下にも仏像が確認できます。
上部の梁の上にも左右2体ずつ安置されています。

嶽林寺 鎮守社殿と開山のつなぎかや

鎮守社殿と開山のつなぎかや

鎮守社殿(三社合同社殿)は雷電宮・天満宮・土地神を祀っています。
天満宮は天神様ともいい平安時代の学者菅原道真公を祠り学問文芸の成就を祈ります。
雷電宮は雷電さまを祠り電気安全、雷除け、厄除け、火防、盗難除けを祈ります。
土地神は古来よりの土地神を祠り隆昌平安を祈ります。

開山のつなぎかやは開山在天宗奝禅師が本寺雙林寺よりいただき手植えしたものと伝えられているそうです。

嶽林寺 本堂

嶽林寺本堂

嶽林寺は上州月夜野七福神巡りの第一番 布袋尊となっています。

嶽林寺は永正二年(1505)、雙林寺七世在天宗奝禅師を開山として、小川城二代小川景裕公(嶽林院殿奇厳清俊庵主)を開基に開創される。宗旨は曹洞宗、御本尊は釈迦如来。当寺は「大本山総持寺元輪番地」という高い格式を持ち開山在天宗奝禅師、二十一世物先慧外大和尚が大本山総持寺に晋でいる。江戸時代には五ヶ寺の末葉を持つ本寺格の寺であり、雙林寺近門七ヶ寺の総代として本寺後見を勤めていた。
上毛カルタ「天下の義人茂左衛門」の義民茂左衛門、白子屋お駒の菩提寺としても知られている。(案内板より一部掲載)

嶽林寺 開山堂

嶽林寺開山堂

嶽林寺 寝釈迦と十八羅漢

寝釈迦と十八羅漢

アクセス

嶽林寺境内案内図

嶽林寺情報

堂名お駒堂
寺院名大峰山 長慶院 嶽林寺
御本尊釈迦如来
御真言ノウマク・サマンダ・ボダナン・バク
住所利根郡みなかみ町月夜野1697
HPhttp://gakurinji.jp/
電話0278-62-6455

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