参道にある灯篭には享保十九年と元文二年とそれぞれ奉納日が刻まれています。
円通殿は、正面三間、側面は変則的三間の方形造りの小型仏寺建築である。屋根はかつて茅葺きであったが今は銅板を被せている。軒は二軒で下の軒は扇垂木となっている。正面には唐破風のついた向拝がある。殿内の奥壁によせて設置されている須弥檀は三分割され、それぞれに禅宗様の「花頭窓」状の枠で仕切られ諸仏が安置されている。本尊は薬師如来とされている。
円通殿は小型ではあるが構造・技法・意匠等、名称とともに禅宗様(唐様)の影響を色濃く残したもので、この山里に禅宗風の文化が開花したことを示すとともに、これが信仰と文化の拠点であったことを物語っている。
言い伝えによると円通殿に隣接する教員住宅の辺りに、常林寺の先住旭邦本輝和尚が閑居した庵が在ったとされる。ここに庵が創立され存続していたのは、十八世紀の中頃から十九世紀の後半にまで及んだらしい。(嬬恋村教育委員会掲示板より)
円通殿の見どころ
- 唐風の観音堂
- 子安観音
- 堂内の須弥壇
円通殿案内図
干俣観音堂(円通殿)
観音堂の説明には間口3間とありますが、およそ2間半、奥行きも2間半のようです。
扁額や唐風の向拝など三原郷札所の観音堂の中でもかなり立派な建物と言えます。
観音 堂内の火灯窓で分けられた須弥壇です。中央は子安観音(如意輪観音)のようです。右の窓には十三佛の掛け軸が下げられていますが、その隣の仏像はどなたでしょうか。
子安観音
順礼供養塔等
左より百番供養塔、奉□誦大乗妙典六十六部、奉順礼百番供養塔が建っています。
札所情報
堂名 | 干俣観音堂(円通殿) |
寺院名 | |
御本尊 | 子安観世音 |
御真言 | (オン・アロリキヤ・ソワカ) |
御詠歌 | のちの世を なげきて袖や しぼるらん いまほしまたと 聞くぞうれしき |
縁日 | |
住所 | 群馬県吾妻郡嬬恋村干俣 |
電話 | – |
駐車場 | ○ |
アクセス
三原郷三十四観音札所一覧
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