鎌原観音堂は、すぐ隣に嬬恋郷土資料館もあり広い駐車場があります。
このお堂の石段は当時50段あり浅間の噴火で35段(約6m)が埋没していました。石段の発掘調査で二人の犠牲者が発見されたそうで石段残り15段のところが生死の分かれ目だったのでしょうか。
鎌原観音堂の見どころ
- 延命寺石標
- 重王堂
- 埋没石段
鎌原観音堂案内図
鎌原観音堂
この赤い太鼓橋の下に一部掘り出された石段が続いています。
観音堂は資料によると間口二間二尺五寸・奥行きは二間三尺の造りだそうです。
お堂の中には、ご本尊の観音さまのほかに折り鶴や発掘時の写真などがありました。
札所を示す木札には三原郷ではなく三原谷三十四番霊場と書かれています。この表現ははじめてでした。
重王堂(十王堂)と浅間やけ三十三回忌供養碑・石仏群
水子地蔵堂
延命寺石標
明治四十三年、吾妻川の洪水の際、約25km下流、東吾妻町矢倉の河原で一基の石標が発見された。この石標はその後、地元の人たちの配慮で鳥頭神社の境内に保存されていたが、銘文に「延命寺」と記されていたことや右上の破損部分が鎌原区内の道標となって残っていたことから、天明三年浅間やけの折りに埋没した「鎌原村」の延命寺の門石と判明し、昭和十八年鎌原区に戻された。
中央に刻まれた浅間山は「浅間大明神」を指すものであり、延命寺は、浅間大明神の別当寺であることを示したものと考えられる。
石標はおそらく、鎌原宿の家並みの連なる本通りから、延命寺に入る参道の脇に建てられたものであり、浅間やけの際、押出しによって流出したことが明らかになった。
嬬恋村教員委員会掲示板より
浅間山噴火大和讃
帰命頂礼鎌原の
月の七日の念仏を
由来を委しく尋ぬれば
天明三年卯の年の
四月初日となりければ
日本に名高き浅間山
俄かに鳴動初まりて
七月二日は鳴り強く
夫れより日増しに鳴りひびき
砂石をとばす恐ろしさ
ついに八日の巳の刻に
天地も崩るるばかりにて
噴火と共に押い出し
吾妻川辺銚子まで
三十二ヶ村押通し
家数は五百三十余
人間一千三百余
村村あまたある中で
一のあわれは鎌原よ
人畜田畑家屋まで
皆泥海の下となり
牛馬の数を数うれば
一百六十五頭なり
人間数を数うれば
老若男女諸共に
四百七十七人が
十万億土へ誘われて
夫に別れ子に別れ
あやめもわからぬ死出の旅
残りの人数九十三
悲しみさけぶあわれさよ
観音堂にと集まりて
七日七夜のその間
呑まず食わずに泣きあかす
南無や大悲の観世音
助け給えと一心に
念じ上げたる甲斐ありて
結ぶ縁もつき果てず
隣村有志の情けにて
妻なき人の妻となり
主なき人の主となり
細き煙を営みて
泣く泣く月日は送れども
夜毎夜毎の泣き声は
魂魄子の土に止まりて
子供は親を慕いしか
親は子故に迷いしか
悲鳴の声の恐ろしさ
毎夜毎夜のことなれば
花のお江戸の御本山
東叡山に哀訴して
聖の来迎願いける
数多の僧侶を従えて
程なく聖も着き給い
施が鬼の段を設ければ
餓りの人々集まりて
皆諸共に合掌し
六字の名号唱うれば
聖は数珠を爪ぐりて
御経読誦を成し給う
念仏施我鬼の供養にて
魂魄無明の闇も晴れ
弥陀の浄土へ導かれ
蓮のうてなに招かれて
心のはちすも開かれて
泣き声止みしも不思議なり
哀れ忘れぬその為に
今ぞ七日の念仏は
末世に伝わる供養なり
慎み深く唱うべし
南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏
明治初年
滝沢 対吉原作
鎌原 司郎補正
観音堂掲示物より
札所情報
堂名 | 鎌原観音堂 |
寺院名 | |
御本尊 | 十一面観世音菩薩 |
御真言 | オン・ロケイジンバラ・キリク・ソワカ |
御詠歌 | かまはらや 浮世のちりを 刈りのけて 心の月は くもりあらじな |
縁日 | |
住所 | 群馬県吾妻郡嬬恋村鎌原492 |
電話 | – |
駐車場 |
アクセス
三原郷三十四観音札所一覧
- 札所 1番
作道観音堂 - 札所 2番
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小宿寺観音堂 - 札所 6番
穴谷観音堂 - 札所 7番
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小雨金蔵堂 - 札所25番
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