常泉寺の第一印象はとても落ち着ける寺院です。駐車場から参道を歩いていくと、こちらも仁王さまがお出迎えしてくれています。

右側の石塔には曹洞宗 常泉禅寺
左側の石塔には日本百番観音秩父霊場 第三番補陀所 とあります。
常泉寺チェックポイント
御朱印目的だけで訪れると見ておきたいところに気付かず帰ってしまいます。
常泉寺で是非見てほしい場所や建物をリストアップしましたので拝観の参考にしてください。
- 子宝に恵まれると伝えられている子持ち石
- なで仏
- 小坊主像
- 万病に効くと伝えられている長命水
- 蓮池
- 文殊堂
- 千部供養塔
- 祈れば眼の病が良くなるといわれている不睡石
- 観音堂の海老虹梁・鳳凰の籠彫
- 4月18日の観音縁日
常泉寺について
常泉寺の観音堂の大唐破風はとても見事で繊細さが際立っています。特に竜の彫刻は必見です。
この寺の縁起について
その昔、この堂より北の矢行地に本尊が安置され、今の札堂の地に行基菩薩彫刻の十王像が安置されていたと云う。巡礼客十人あまりこの十王堂に宿り誦経し、その声は里人の心を打ち非常に喜ばれたと云う、折しも近くにある矢追の地より数千の征矢を射る如く光明が輝きこの地を照らし里人は驚いて十王堂に集まり例の巡礼者をみると、いづこへか消えて矢行地にあるべき霊像が厳然と座している姿に驚き里人は矢行地の堂を矢追に移し永く当所に安置したと云う縁起があります。 この縁起は当地の名主堀内家が常泉寺を建て、札所を移したことを物語っております。
常泉寺の見どころ
ここだけの案内図

常泉寺境内の案内図、チェックポイントです。だいたいの位置を図にしてみました。どこにあるのかわからない、見過ごしたなんてことの無いように作りましたので参考にしてください。
子安観世音と子持ち石

本堂の窓の中に鎮座しています。気を付けないと見過ごしてしまいます。
子宝・安産祈願の観音様のようですね。
子持ち石の後ろで見守っているのでしょうね。
子持石は常泉寺の寺宝とのこと。子どもの欲しい人がこの石を抱いて願をかけると子宝に恵まれるといわれているそうです。
妊婦さんを思わせるような姿のめずらしい形をした石とのことですが、私には子どもを抱きかかえているように見えてしまいます。
なで仏

身体の悪いところを撫でると治るとされる仏様ですね。
縁側で待っています。
長命水

この寺の住職が病に伏せっていたとき、夢枕に観音さまが現れそのお告げにしたがって泉水を飲むと病はたちまち回復したとのこと。
そのことを村人にも伝え、長命水といわれるようになったそうです。
今は飲めないようです。
蓮池


訪れたときはもう花は咲いていませんでした。
一面蓮の花が咲いていたら、極楽のような景色になるのでしょう。
文殊堂

知恵の象徴、文殊菩薩さまを祀っています。

文殊堂の左には六地蔵さま
千部供養塔と不睡石

一番右の石塔が千部供養塔です。中央あたりに大黒天の石塔もありまするさらにその左は奉納百八十八ヶ所供養塔とあります。
一番左が不睡石で、祈れば眼の病が良くなるといわれているそうです。
観音堂

階段を登った高いところにある寺院などは趣があっていいですね。
観音堂はもと秩父神社境内に薬師堂として建てられたものを明治3年この地へ移したものというそうです。

龍や鳳凰の彫刻が見事ですね。
左側の額は御詠歌が書かれています。

厄除観世音の扁額とえび虹梁
至る所に彫刻が施されています。
岩本山常泉寺、今昔
常泉寺の開創は文暦元年(一二三四年) 三月十八日覚了和尚の開山と寺伝に残る。当初の所在は高篠山の中腹の岩窟の中に観音像が安置され、天台系修験者により開創されたものと推定される。
二番真福寺の納経所である光明寺の援助を得て現在の地に観音様を遷座した。その当時は真言系であった。「光明寺二世峰山壽鷟大和尚の開山。堀内三右衛門(源翁宗心居士) 開基。」と記された堀内家の日記が確かな記録である。往時は札堂、観音堂、弥陀堂、庫裏、本堂と寺勢を誇っていたが、弘化四年(一八四七年) の大火で類焼に遭い烏有に帰したが、十二世曹源碩水の浄財喜捨により安政五年(一八五八年)本堂を再建された。
その後、時代に翻弄され無住の期間もあったが、幾多の苦難を辿り、先代の兼務住職、大法伸爾大和尚(光明寺) が過去帳や不備書類等を整備したうえ、弟子の和皎(現住職) を三十一世として嗣子した。
権現堂屋根再修理、鰐口再新添、佛像三体修復、厨子新添、敷石整備、香炉新添、境内整備、観音縁日、紫陽花植樹、境内清掃整備等に、現三十一世住職拙僧財を喜捨し、加えて地域住民の支援協力のもと現在の趣を保っている。

道祖神を祀ると、縁結びや子宝のご利益があるようです。
観音霊験記と御朱印

本尊
聖観世音像は行基の彫刻と伝えられ長命水、子持石、不睡石の伝説が残っている

墨書き 岩本山 聖大悲殿 常泉寺
三宝印 佛法僧寶
寺院情報
宗派 | 曹洞宗 |
山号 | 岩本山 |
寺院名 | 常泉寺 |
御本尊 | 聖観世音菩薩 |
聖観音御真言 | おん あろりきゃ そわか |
御詠歌 | 補陀らくは 岩本寺と おがむべし 峰の松風 ひびく滝つせ |
住所 | 埼玉県秩父市山田1392 |
電話 | 0494-23-2050 |
駐車場

この先にも駐車できるところはありますが、ここから歩いていくのが寺院全体が見渡せておすすめです。
お手洗い

休憩所

屋根がありますから、暑い日や雨天でも助かりますね。
秩父観音霊場の中でもこの常泉寺はお気に入りの寺院で、あじさい寺とも呼ばれるようです。
秋に訪れたときは駐車場に無人販売があり、銀杏の実を買ってきました。結構な量がありましたが、毎日茶碗蒸しにいれておいしくいただきました。
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