秩父札所三十四番 水潜寺

秩父札所最後の寺院に相応しい、水くぐりの岩屋がありますが、現在危険なため入山を規制しています。下の写真の左上の部分のようです。

水くぐりの岩屋

水潜寺すいせんじについて

 旅僧の指示で村人が観世音を信仰したところ、水が湧き出て大旱魃から救われ豊作となったそうです。これが水潜寺の始まりで本尊の千手観音像は伝教大師の作と伝えられています。ここは百観音巡礼の結願所でもあり、「みずくくり」の岩屋は巡礼を終えた人々が再生儀式の胎内くぐりをして俗界へ帰るのが習わしとなっていたそうです。

水潜寺の見どころ

水潜寺境内案内図

水潜寺案内図

六地蔵

六地蔵

六道能化の地蔵尊 説明書きより
延命地蔵尊(地獄道能化)
 半跏座を組み魔障を除く錫杖と心願成就の如意宝珠とを持つ
宝性地蔵尊(餓鬼道能化)
 虚空空心の合唱は我欲を除き一心にみ仏に帰依せしめる
法性地蔵尊(畜生道能化)
 浄香により清浄無垢となった心身をみ仏にささげしめる
地持地蔵尊(修羅道能化)
 煩悩や散乱心を仏心につらぬきとどめ仏徳を円成せしめる
陀羅尼地蔵尊(人間道能化)
 怖れを除き安らぎを与える施無畏印と如意宝珠を示す
法印地蔵尊(天上道能化)
 幢幡をかかげて仏の威徳を示し衆生心奥の魔障を除く

水かけ地蔵と長命水

水かけ地蔵

お地蔵さまの頭上よりお水を三杯かけて、お願い事を三度唱えます。

観音堂

観音堂

奥に金色の厨子があり手前に前立観音。
手前に扉があり奥については御開帳時でないと良く見えません。

 案内板によると観音堂は、大きな流れ向拝をつけた六間四面方形造りで、文政十一年(1828年)の建築です。内陣は壁で囲まれ外陣は桟唐戸をたて周囲に縁を廻し、内陣外陣の境には格子戸を以て仕切り、その上部に飛天像その他の極彩色彫刻を入れ、組物は出組で格天井をうけ鏡板には円形の輪郭をとり、花鳥の様々が画かれています。
 本尊は、一木造り室町時代の作と伝えられる千手観音、西国をかたどる西方浄土の阿彌陀如来、坂東をかたどる東方瑠璃光世界の薬師如来が祀られ、日本百観音結願寺の特殊性を出し堂内には大日如来の胎内仏で初期鋳造の阿彌陀如来、享保十八年諸国信者の寄進による鋳造子育観音など祀られています。

讃仏堂

讃仏堂

こちらの堂内に納経所があります。

百観音結願堂

百観音結願堂

結願堂右手前には「日本百観音功徳車」があります。
百観音功徳が授かるよう 足型の上で静かに心をこめて廻します。

百観音結願堂

仏足堂

仏足堂

仏足跡は釈尊の存在を示し仏の遊行教化を表象したもので仏像の現れる数百年前より礼拝されており仏舎利金剛宝座宝輪とともに最も尊いものです。

七観音

七観音

一切衆生の苦難を観じ自在によく救い給うが故に観世音を称し観自在という。大慈大悲の菩薩、七観音は次のとおりです。
千手観音(地獄道摂化)
 一千の慈眼と一千の慈手をもって一切衆生を済度したもう
聖観音(餓鬼道摂化)
 諸観音の本体で一切衆生を観察し自在によくこれを救済したもう
馬頭観音(畜生道摂化)
 馬頭を裁き宝馬が駆け巡るが如く速やかに魔障を砕き慈悲を施したもう
十一面観音(修羅道摂化)
 十一面を頭上に裁き衆生の迷いを断ち利益を与え仏果を開けしたもう
准胝観音(人間道摂化)
 七俱胝仏母といわれ衆生の悩苦を除き福徳をあたえたもう(東密)
不空羂索観音(人間道摂化)
 煩悩を大悲の羂索をもって断ち諸願を満足せしめたもう(台密)
如意輪観音(天上道摂化)
 如意宝珠輪をもち意のままに衆生の苦を除き智恵を与えたもう

三十三観音

三十三観音

三十三観音の手前には千手観音があります。
三十三観音とはお経によると、観音さまは、三十三ものお姿に変わることができるそうです。きっと民衆それぞれの苦悩を救える観音様に変わることができるのでしょう。
向かって右から楊柳観音・龍頭観音・持経観音・圓光観音・遊戯観音・白衣観音・蓮臥観音・瀧見観音・施楽観音・魚濫観音・徳王観音・水月観音・一葉観音・青頸観音・威徳観音・延命観音・衆寶観音・岩戸観音・能静観音・阿耨観音・阿麼提観音・葉衣観音・瑠璃観音・多羅観音・蛤蜊観音・六時観音・普悲観音・馬郎婦観音・合掌観音・一如観音・不二観音・持蓮観音・灑水観音の順に並んでいます。

観音霊験記と御朱印

観音霊験記 札立峠

札立峠
大千魃の折不思議な僧が現れ「澍甘露法雨」の札を立て霊験で峠に滝を湧き出させた。僧がこの場を日本の百番巡礼の結願所とすると告げ雨を降らせて消えた。札立峠の名はここに始まる。

水潜寺御朱印

墨書き 日沢山、千手観世音 水潜寺
三宝印 佛法僧寶

寺院情報

宗派曹洞宗
山号日沢山
寺院名水潜寺
御本尊千手観世音菩薩
御真言おん ばざら たらま きりく
御詠歌萬代よろづよの ねがいをここに 納めおく 苔の下より いづる水かな
住所埼玉県秩父郡皆野町下日野沢3522
電話0494-62-3999

駐車場

駐車場

お手洗い

お手洗い
トイレにある烏枢沙摩明王

休憩所

休憩所

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