法泉寺

秩父札所二十四番 法泉寺

境内を一目見てすぐに気に入った札所です。
真っ直ぐな石段を登っていく高台にあるお寺で、天界に向かっていくような気分になります。
数えると117段ありますが、一番上は霊場内ということで数えず116段ということらしいです。
石段を登る左手には 道しるべ石があります。

(元禄十五年 午之 三月十八日 江戸日本橋南三丁目 施主 大阪屋 以下不明 みぎ廿四番 願主 心求・はま)

石段

石段を登った右手にはなぜか 一休さんの石像があります

法泉寺ほうせんじについて

 養老元年(717)霊感があった泰澄大師が武蔵の国を巡錫しているとき、腰につるした剣を抜き枯れ木を3つに切り、その一つで聖観音像を刻んだとのこと。大師は残りの木材を人々に与えたが、これらのものは万病に効力があったといわれています。

法泉寺の見どころ

  • 仁王門を兼ねた観音堂
  • 御神木・龍泉層塔
  • 十三佛石像(ネット情報ですが、確認できませんでした)
  • 平和観音
  • 黒文字の木
  • 一休さん石像
  • 4月18日の廻り念仏

法泉寺境内案内図

境内案内図

仁王門を兼ねた観音堂

観音堂
観音堂

修験寺だった観音堂は仁王門と本堂を一つにした建物で、左右に小さな仁王像、凹形のくぼみでお参りができます。御堂には回廊があり、大悲閣の額は楽を与うるを悲という仏語で幸せを与える観音の御殿という意味です。柱は八角柱で唐様を随所に配す江戸中期のつくりです。
本尊聖観世音は室町時代宋朝風のものといわれ高さ25cm一本造りの座像です。

八角の柱
八角の柱
御神木
龍泉層塔
御神木の龍泉層塔

入口右手には御神木・龍泉層塔があります

一体化している仁王門
一体化している仁王門

左右の仁王門内には50~60cmくらいの仁王像が守って両脇にはおさるさんが吊り下げられています。
堂内上部に天蓋、奥に厨子がありその前に前立観音様右側に聖観音、さらに右手に十一面観音。中央左側には阿弥陀如来、その左に聖観音、さらに左側に少し大きな聖観音が安置されています。

右上には近郷の村民信者徒が自家の桐の木を切り刻んで持ち寄り奉納した数珠がかけてあります。直径3cmあまりの玉が332個あり4月18日の観音縁日にはこれを使って数珠廻しが行われるそうです。

他では見たことのないちょっと珍しいものに、たくさんの鈴をつけた奉納物が左右に下げられています。

観音堂の右奥には 黒文字の木が植えられています。

クロモジ
本州の岩手県以南の日本各地に生育する落葉の低木。葉や樹皮に芳香があり、和菓子などに添えられる、高級爪楊枝を作るので有名。新しい枝の樹皮は緑色であるが、次第に黒褐色となる。樹皮の模様が文字のように見えるところから、黒文字の和名が付いたという。葉は被針形でクスノキ科に多い、三行脈は目立たない。新葉では葉柄から葉の裏面には絹毛があるが、成葉では脱落して無毛になる。花は4月、葉の展開とほぼ同時に咲く。夏の終わりには枝の先には次年の春に咲く花のつぼみが付いている。果実は秋に黒く熟す。

法泉寺境内掲示物

六地蔵

六地蔵
六地蔵と奥に見えるのが平和観音

白山神社

白山神社
白山神社

白山神社の手前左手には 十三重の石塔があります。

 当社の縁起について、書(新編武蔵)によると、養老元年(717)に越前の大徳泰澄法師が、秩父峯に登り、しばらく滞在していたある夜のこと。品のある姫の姿をした神様が、天から降りてきて枯れ木で正観音をつくり「私は日の神なり。」と大徳泰澄法師に告げたと言う。それと時を同じくして後の山鳴りとどろき三柱の神々が現れた。うち一人の神は、この山に住む白山姫の神と言い、時にはお寺を守るため十一面観音に化身すると言った。左側に立つ翁は、小白山おじろやまの神と名乗り、右側に立つ翁は、大己貴おおあなむちの神 (別名大黒さま) の垂迹なり。以降三人でこの山の神 (本尊) さまをお守り致すと大徳泰澄法師に告げられたとあります。
 その後、白山権現として祀られていましたが、明治に入りますと、観音堂から西南250mの小山の上に間口十二尺奥行き十八尺の大きな社殿を建てて遷座され、社名も白山神社としてお祀りしたのです。別所村村社として、大祭日には神楽、獅子舞等の催し物もあったと伝えられています。
 この度、老朽化により150年ぶりに二十四番法泉寺脇に移築遷座されました。

法泉寺から見る武甲山

法泉寺から望む武甲山
武甲山

法泉寺は高台に位置していますので、眺望はとてもいいです。

観音霊験記と御朱印

戀ヶ窪の遊女
戀ヶ窪の遊女が口中の病にかかりし時秩父の修業来りて白山の観音を信じこの楊枝を用ふれば口中の病忽ち愈たり

墨書き 光智山、聖観世音 法泉寺
中央の印の文字は 宝印 左下の印は法泉寺

寺院情報

宗派臨済宗南禅寺派
山号光智山
寺院名法泉寺
御本尊聖観世音菩薩
御真言おん あろりきゃ そわか
御詠歌天てらす 神のははその 色かえて なおも降りぬる 雪の白山しらやま
住所埼玉県秩父市別所1586
電話0494-23-0943

駐車場

お手洗い

休憩所

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