群馬県沼田市の曹洞宗の寺院で正式名称は「迦葉山龍華院弥勒護国禅寺」です。天狗の霊峰と言われる迦葉山の中腹に位置し大開帳は10年に一度開かれ、次は令和7年の予定となります。
日本一の天狗面の寺として知られ、この天狗にちなんで沼田まつりでは女性だけが担げる「天狗みこし」として親しまれています。

迦葉山龍華院彌勒護国禪寺縁起
当山は、嘉祥元年時の上野国大守桓武天皇の皇子葛原一品親王の発願により比叡山三祖慈覚大師円仁を招いて国家繁栄、民衆安泰の鎮守護国寺として開かれた。降って康正二年天巽慶順禅師により曹洞宗となる。天巽禅師の隨身に神童中峰あり、神通力を有し広く衆生の抜苦与楽の誓願を立て昇天された。 その後に天狗面が残され、鎮守中峰大薩埵座とし祭られ迦葉山信仰の中心となっている。又、徳川初代将軍の祈願所となり朱印百石、十万石の格式を有し七百十八町歩が下賜された「仏法僧」鳴く霊域である。 (案内看板抜粋)
山門

手前に仁王の石像がたたずみ、その奥に山門があります。(山門にも仁王様が鎮座していますから仁王門でしょうか)新緑に朱色の門が鮮やかです。

この山門は昭和9年(1934年)当山37世清水浩龍師代時の棟梁杉田六太郎の設計と施工により建築されたもので材料は主として境内の立木を使用しているとのことです。
昭和9年5月より昭和11年10月まで2年6ヶ月のべ3800人を要して仕上がり、地盤より棟までの高さは60尺(約20m)あるそうです。

さらに進んだところにも門があります。案内板によると「慈愍門」とあります。
こちらの石像も金剛杵らしきものを持っているようですので仁王像でしょうか。
弥勒寺案内図

拝殿

入口右手にはびんずる様と思われる仏像が安置されています。

拝殿を入ると左手にある大天狗に圧倒されます。、注意してよく見ると大天狗は1体だけではありません。中央にはお返し面などが積まれています。
堂内にあるお借り面(祈祷済み面)のやり方
1.お面を借りて帰る
2.神棚(又は仏壇)に祭る 開運のご利益がある
3.翌年、参道の茶店でお礼参りのお面を買う
4.借りたお面と一緒に「お返し面」の方に供える
5.お借り面の方から新たにお面を借りて帰る
最初は小さいお面から徐々に大きくしていくそうです。

堂内右手に進むと本堂の奥に祭られている祭壇等を見ることができます。
青年研修道場の入口わきにも大天狗が安置されています。ここの天狗さまは裏側を見ることができるためこっそりのぞいてみると、たくさんのお札が張り合わせて作られているのがわかります。
堂内にある種銭の利用のしかた
左側のお金を持ち帰ります。
(翌年お参りの時、不思議なことにこの「種銭」が元になってたくさん増えているというありがたいお金)
右側には翌年持ち帰ったお金を倍にして返します。
鐘楼

寺院ではお参りする前に鐘を突くことができたりしますが、ここの鐘楼には入れないようです。
中雀門

こちらでは奥に見える階段が何処へつづくのか気になり門のそばまで行くと渡り廊下が邪魔して、どうやって向こう側へ行くのか悩みました。これぞ灯台もと暗しで中央に階段が設けてあり渡り廊下をくぐっていけるようになっていました。(恥ずかしいことに、これ本当に気が付きませんでした)
本堂と龍華閣

本尊 聖觀世音菩薩
開山 天台 門仁慈觉大師
曹洞 天異慶順禅師
開基 葛原親王
当山は古く、1200年前開創康正二年曹洞宗に改宗され、徳川初代将軍の祈願所として御朱印百石、寺領718町歩10万石の格式を許された別格地である。夏山霊鳥,佛法僧,が鳴く深山幽谷の霊場であります。
迦葉堂

佛教第二祖魔訶迦葉大和尚を祭る。迦葉山の山号はこれより成る。
迦葉山は最初に佛教経典が作られた印度鶏足山に酷似す。
これに因み慈覚大師が四十九院を建て天台宗として喜祥元年(848年)に開山する。
開山堂

歴代住職・檀家の位牌を安置しているとのこと。
天台宗当山開山 円仁慈覚大師
曹洞宗当山開山 天巽慶順禅師
寺院情報
宗派 | 曹洞宗 |
山号 | 迦葉山 |
寺院名 | 龍華院弥勒護国寺 |
御本尊 | 聖観世音菩薩 |
御真言 | おん あろりきゃ そわか |
ご詠歌 | 南無慈悲や 仏法僧の 声きけば 弥勒山への あかつきの空 慈悲心や 仏法僧の 聲聞けば 弥勒山ゑの 暁の空 慈ひしんや 仏法そうの こえきけば みろく三層の あか月のそら |
祈祷 | 6:00~、10:30~、11:30~、13:30~ |
住所 | 沼田市上発知町445番地 |
電話 | 0278-23-9500 |
HP | 天狗の霊峰 迦葉山 |
沼田坂東三十三観音霊場札所一覧
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